銀座
僕は,東京都中央区銀座にある唯一の小学校の卒業生です。
都会の中心にある小学校の日常は,今思えば,少し特殊だったように思います。
小学校の時は,小学生に伴う行動の自由の制約を受けながらも,
銀座の街をウロウロしており,町並みについては詳しくなりました。
しかし,小学生が,白昼堂々と,一人又は複数で,デパート等の商業施設に入れば,
通報されて,怒られることは必至(というか,そうやって怒られている人をたくさん見た。)
ために,施設の内部のことは,さっぱり学習できなかったのです。
要するに,
銀座のハード面に詳しく,ソフト面には疎い
という,地方公務員みたいな小学生になったのでした。
さて,ハード面に詳しい僕に言わせると,銀座のこの20年間は,それほど大きく変わっていません。
景観条例があるためか,街を構成する建物は高層化していませんし,
街の背景たる周囲の街にも,目立った高層化等の変化はなかったと思うのです。
しかし,ソフト面は,とても変化に富んでいます。
今でも,帰省したり,銀座に近い日弁連での会合から帰る途中に寄ったりすると,
本当に街が変化していて,見飽きません。
これほど代謝が活発なのは,多くの人が集まるからでしょう。
多くの人を集めるのは,ソフト面が充実しているからでしょう。
先日,久しぶりの銀座を見て,とても頼もしく感じました。
新聞記事で見るような落ち込みを感じさせませんでした。
相変わらず,変わり続ける,そんな東京の中心のままであってほしいと,そう思いました。